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第3期LMC助産師育成プログラム第6回女性のお産の体験談を聴く会開催報告 flower-icon

12月23日(金)女性のお産の体験談を聴く会の第6回を開催しました。お話しくださったのは暁助産院の中村さんと、第二子、第三子を出産されたHさんです。

第一子は切迫早産の為クリニックから病院に転院しての出産となりました。元来周囲の人がどう思っているか、とても繊細に感じ取ってしまうHさんは当時を振り返り、「とにかく迷惑をかけないように、ナースコールを押すタイミングにも気を使っていました。」と話されました。

退院後母乳ケアをしてくれる助産師さんを探していたところ、ゆりかご助産院の赤塚さんに出逢います。電話で一人目のお産の体験を話したところ、「それは大変でしたね。」と言ってもらったことで、初めて張り詰めていた自分の気持ちに気づくことができました。「次は始めから相談できる、信頼できる人と産みたい。」と継続ケアを受けながら、中村さんが勤務するクリニックで第二子を出産しました。

中村さんにとっても、Hさんは初めて自分の責任の元で継続ケアを担当した女性でした。それまでの産婦さんとの関わりでは感じることがなかった「あなたのことをもっと知りたい。」という気持ちがどんどん強くなっていったと言います。

Hさんは中村さんに「そんなふうに思うんだ。いいんじゃない。」と思ったことや感じたこと、全てそのまま肯定してもらえたことで、「これでいいんだ。」とどんどん自身が変化していきました。

第三子は中村さんの継続ケアのもと、ゆりかご助産院で出産しました。出産を目前に陣痛に対する恐怖がどんどん大きくなっていった時も、「それはそれでいいんじゃない。」と言ってもらい、前回のお産では手放すことができなかった自分の気持ちをはっきり伝えてお産に臨みました。

第2期のプログラムでもお話しくださったHさんに、その間の心境の変化を聞いてみました。

「今の私はどこで産んでも大丈夫かもしれないという思いがあります。産むということに限らず、どこに行っても自分にちゃんと向き合っていれば大丈夫だという自信ができたっていうか。」という言葉が返ってきました。それを聞いた中村さん、赤塚さんの目には助産師冥利に尽きる涙が溢れていました。

今回で全6回に渡る出産体験談セッションが終了しました。かけがえのない出産体験を、真摯に言葉にしてシェアしてくださった女性の皆さま、LMC助産師の皆さまに心より感謝申し上げます。研修生の方々は「女性の真の言葉」を胸に、「助産師とは」を常に自分に問い続けていってもらえたらと願います。