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第3期LMC育成プログラム第6回〜育成プログラム卒業生から自立への道〜開催報告 flower-icon

12月17日(土)第3期LMC育成プログラム第6回〜育成プログラム卒業生から自立への道〜を開催しました。

【講師】伊藤志保 有泉春菜 【ファシリテーター】赤塚庸子 松浦照子

 先ずお話しくださったのは育成プログラム一期の卒業生、伊藤志保さん。志保さんは将来個人での開業を見据えながら、現在長野県の産院音々のスタッフとして働いています。

 志保さんが育成プログラムの実践編に向かわれたときはコロナ禍であり、勤務しながら他県で研修を受けるのはむづかしい情況でした。そのこともあり6年間勤務していた病院を退職して、くさの助産院、ゆりかご助産院、出張さんばステーション日野春とそれぞれ長期滞在型で実践編に臨まれました。

 始めに行ったくさの助産院では、それまでに病院で経験してきた出産との様々な違いに驚いたといいます。妊婦健診も自身が担当するのは初めての体験でした。ルートを確保するなど、病院では当たり前にやってきたことが必ずしも必要でないという場面を目のあたりにするうちに、「これでいいんだ。」と自身の枠組みがどんどん変化していきました。

 音々で志保さんがメインで担当したお産の振り返りをした時には、「その判断はもしあなたが開業して責任ある立場であっても、同じ判断をしましたか?」とメンバーから問われ、時間をかけてその言葉を咀嚼し自身の覚悟に向き合う体験をしました。継続的に産婦さんと関係を築いていくうちに、今までは医師任せであったことも「自分の責任」で助言したり、決断したりすることを学んでいきました。

 次にお話くださった有泉春菜さんも育成プログラムの一期の卒業生です。プログラムの一環である体験談セッションを聴いて自分の力で産む女性達を知り、実践編では産院音々で実際にそれを見学し、結果病院を辞めて今は山梨県の甲府市で開業されています。

 松浦さん達の自宅分娩のチームに加えてもらった時には、お産に臨む姿勢や想いを直接学ぶことができました。その後別の助産師の自宅分娩のチームに加えてもらった時には、まだ経験が浅かったこともあり、チームの助産師とご自身の中で充分に信頼関係が築けないまま出産に至り、苦々しい体験をした話もしてくださいました。

 現在、以前働いていた病院でオープンシステムでのお産ができればと、資料を作成しプレゼンをする機会を得ながら、地域でLMC助産師としての道を開拓されています。助産師は女性だけでなく、助産師同士、そして嘱託医や他の専門職の人達とも、対等でオープンな関係性を築く必要性があることを改めて考えさせてもらえるようなお話でした。

 その後のグループワークでは助産師同志のコミュニケーションの難しさや、医師の元であっても助産師としての責任を持って妊産婦さんに関わっていくことの大切さなど、正直な声を皆でシャアできた貴重な時間となりました。

 こうやって育成プログラムの参加者が横にも縦にも繋がって、励ましあい、助け合いながらそれぞれの道を開拓されていくことを愉しみにしています。

 次回1月7日は育成プログラム最終回となります。一期、二期の方もお申し込みの上参加して頂ける機会としました。皆様のご参加お待ちしております。