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第6回ママのねオンライン勉強会 flower-icon

第6回ママのねオンライン勉強会報告

1月24日に、第6回ママのねオンライン勉強会 https://mamanone06.peatix.com/ を、
ゆりかご助産院http://www.yurikago-j.com/ 院長の赤塚庸子さんをゲストにお迎えして開催いたしました。145名というとてもたくさんの方にお申込下さいました。心より御礼申し上げます。
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赤塚さんは15年前から、助産学生の継続実習を受け入れ、5年目から「1例目からの分娩介助実習」を受け入れ、そして3年前から新卒の助産師を1年間就職先として受け入れていらっしゃいます。
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新卒の助産師を就職先として受け入れ始めたきっかけは、継続実習で来ていた学生が
「こんなところで働きたいなあ」
と何度もつぶやいていることを赤塚さんが聞いたことだそうです。
やりたいことがあれば、『つぶやくところから始めてみよう』というメッセージがありました。
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給料や勤務形態、研修代補助など様々な工夫をしながら1年間受け入れ、10年間で10人の新卒助産師を受け入れることを目標に。
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10人の新卒助産師が日本各地で活躍し、その先に納得のできるお産をされる女性が増えること、助産院で産まれた子供が増えることを思い描いていらっしゃいます。
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「1年間勤務した助産師の声も聞きたい」と事前アンケートにありました。
聞いてみたところ、助産院で勤務してよかったことは
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1、待つことの大切さを知っている、待てば産まれるということを知っていること。女性を信じることで女性は本来の力を発揮できてその人らしいお産ができると知れていることは自分の強みでもあります。
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2、自分なりの助産哲学を育めたこと。今もお母さんと赤ちゃん達が命をかけて教えてくれたことに心を傾けて考え続けています。もし助産院で勤務をしていなくても、考え続けることは大切だと思っています。
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3、「聞き出すことが上手だね」と言ってもらえることは、助産院で勤務して、妊娠出産産後は生活の中にあることを知っているから、相手のことを知りたいと思うことの大切さを身を持って学んでいるからだと思います。
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4、黒子になることの大切さを知っていることです。その人の空気感を壊さないような声かけや環境作りなど意識しています。助産師はあくまでも黒子であり主役はお母さんと赤ちゃんと家族なので、「あなたのおかげで産まれました」と言われたらダメだと思い、もう一度関わり方を振り返っています。また全てのお産を必ず振り返るようにしています。
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というお返事をいただき、皆さまに紹介いたしました。
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最後に、参加された皆さまからのご感想を紹介いたします。
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💎アクションを起こしてきた赤塚さんだからこそ、いろんな繋がりや発想が生まれるのだと思いました。まずは、アクションですね!
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💎いずれは助産院で働きたいという夢を持っているので、一体どんな準備をしたらいいのか疑問に思っていました。今回赤塚さんのお話を聞いて今の経験が活かせるように丁寧に母子と向き合いたいと思いました。そして「あなたはどうしたい?」と自分だけでなく、関わる一人ひとりに聞いて、ケアを磨いたりコミュニケーション能力を伸ばしていきたいと思いました。
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💎インターン生の方々の言葉が大事なことを私に教えてくれました。「あなたのおかげ」と言われているのではだめ、その女性の空気感を壊さない、病院でのお産や断続的な関りが当たり前だと思っていること、考え続けること、生活の中に妊娠~分娩~産後~育児があること、などなど、教えてもらいました。これらは明日の朝、病院に出勤してから、すぐに意識・実践できることでもあります。
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💎インターン生の方々の、助産院で学んだことは技術ではなく助産哲学、助産師としてのマインドだという言葉が印象に残りました。助産教育課程や総合病院の新人教育でも取り入れられる部分があるのではないかと思いました。
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💎赤塚さんの「今自分のしたいことをすればいい。年齢や経験を気にする必要は無い。」という言葉を聞いて、自信が持てたように思います。
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💎素晴らしい取り組み、全国に広がっていくといいなあと思います。女性を守るために、助産師同士が助け合い、助産師が優しいお産を扱えるハードルが低くなりますように。お産開業を目指していますが、乗り越えないといけない壁が多くて、くじけそうになります。「めげない」という言葉をいただき、わくわくしてます。
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💎私たちが妊産褥婦さんたちのことを考えないで、誰が考えるのと叫びたくなる場面が多くありますが、大きい病院だろうが地域の産院だろうが助産院だろうが、女性が守られる場ができるように頑張らないとなと思いました。そして、分娩を取り扱う助産院の開業、夢と思うだけじゃなく諦めずに目指したいと思います。
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💎赤塚さんがお母さんたちが産みたいと思える場所がなくなってしまう、ということに危機感を感じ、使命感を持って実習生やインターン生を受け入れていらっしゃることにとても胸を打たれました。
助産院の自然なお産で生まれたお子さんは、いずれ自分が親になるときに同じようなお産を望まれるのではないかと思います。そのときにそれを実現する場所や人材がないということにならないよう、そうした環境を守る・創ることも助産師としての使命だと感じました。以前は開業したいとは思っていなかったのですが、開業も視野に入れたいと考えるようになりました。
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💎もっとも心に深く残ったのは、「出産の場を守る」助産師として、相手が安心できるにはどう在るべきか、言葉のかけ方や関わり方がもっとも大切だということ。私は、臨床経験が少ないことばかりに目が行き、お母さんと赤ちゃんから見て安心してもらえるか、お母さんが自分自身でいられる場を守れるか、の視点がごっそり抜けていたことに気付けました。一番大切なことは、意識、心。その方を想う心。その言葉に、終わってから今も、深く感動しています。
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💎一番最初にどこで経験を積めるかで、今後の助産師としてどう関わって行くかの礎になるのだと感じました。わたしは病院勤務から初めて、ずっと何か違和感を感じて仕事をしてきました。今回参加させていただき、その違和感がこれだったのか、私がやりたいことって、こういうことなんだ、この感覚を持って助産師でいたいんだってことが感じることができました。
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💎グループワークで集まった4人で最後は「お母さんと助産師がひとつになって、日本のお産を守りましょう!」と盛り上がりました。赤塚さんが佐古さんに影響を受けたように、助産師同士がこのような会で共感しあうことで、大きな動きが起こせることを信じたいと思います。
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他にも多くのご感想をいただきました。本当にありがとうございました。
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出産ケア政策会議では、「My助産師制度」の実現に向けた【ママのねプロジェクト】を展開しています。「My助産師制度」とは、リスクの程度や出産場所に関わらず、自分の選んだ助産師(または少数の助産師チーム)から、産前・出産・産後を通して継続的なケアを受けることを保証する制度です。
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妊娠したらMy助産師を見つけ、その助産師と妊娠中から信頼関係を結び、安心した環境の中で、病院でも、助産院でも、自宅でも、全ての場所で「その助産師と一緒に出産をする」、という「『My助産師制度』の実現」が、出産ケア政策会議の目指す目標です。
日本に「My助産師制度」を実現し、全ての妊婦さんが、「わたしらしい、納得のできる出産をすることができた」と感じることができるように、今後も活動を進めて参ります。
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出産ケア政策会議第3期報告書はこちら→https://mamanone.jp/Annu_Repo_2019.pdf