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第11回 ママのねオンライン勉強会開催報告と録画視聴のご案内 flower-icon

第11回ママのねオンライン勉強会が2022年5月14日に開催されました。

◎テーマ:
連続7回シリーズ:助産師としての信念に従うか、周りに流されるか
―海外の助産教育から考える≪この日本で助産師として生きる≫意味―

「ニュージーランドの助産教育について」

◎ゲスト:クラーク朋子さん(NZクイーンズタウンLMC助産師)


155人の方がお申込をしてくださいました。ㅤ
ご要望があり、現在録画視聴の申込を受け付けております。

https://sairokuga-mamanone11.peatix.com/


今回のイベントは、
・女性が助産師に何を求めているかを知ってもらい、
・女性のニーズに応えるために一人一人の助産師が今何をすべきかを考え行動してほしい
という目的で企画されました。

ニュージーランドの助産教育はダイレクトエントリー制度です。




1983年に看護師改正法(看護師の勉強をした人でないと自宅出産介助ができない)が提出され、これに異議を唱えるために女性たちが中心となって「Save the midwife」という団体が結成されました。

医療看護の専門職は、出産を病気として扱い、妊婦を患者として扱うことがどうしても主となります。助産師になる前に看護教育を受けることは有害になる可能性があるということもイギリスで紹介されています。

自分が当然のように受けてきた教育や自分が当然のように行っている教育を批判的に捉えることは難しい。 海外の助産教育について知ることが、「女性が助産師に何を求めているかを知ってもらい、女性のニーズに応えるために一人一人の助産師が今何をすべきかを考え行動してほしい」という目的に繋がる。会は、出産ケア政策会議の共同代表の一人、女性の立場として活動をされている古宇田千恵さんとクラーク朋子さんとの対談方式で、進行しました。






皆様からのご感想です(掲載可のもののみ)。

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●学生のときから、複数の現役助産師につきながら、女性の側の視点と助産師としての視点からの両方の視点から学ぶというシステムが素晴らしいと思いました。
そして、学校の教師からの評価だけではなく、女性からの評価を受けること。
女性が主体で尊重されることや対等な関係を築くことを大切にするということが揺るぎなく根付いているんだなぁと感じました。
母子のケアを学ぶ学生自身も、教員や助産師との対等な関係性の中で育てられていくことで、学生自身が自ら考え判断し動くことを身につけていく。この過程は、学生と母子のとの関わりに反映されていく。
ホントにホントに素晴らしいですね。
上っつらのスキルや知識の習得だけではない、人間を育てる教育だと思いました。

●すぐダイレクトエントリーにすることは難しいですが、教育の課程で都度助産師のコンピテンシーに立ち返ること、学生の主体性を重視するような形態にすることなど、今の枠組みのなかでもできることがあると思いました。

●ともこさんのお話で、助産教育の指導者がいずれ自分たちを助けてくれることになる、お互いにリスペクトすることが大切ということ心に残りました。発言しにくい、積極性が低いのは指導者側がさせているのかもと考えさせられました。ㅤ

●今回の勉強会で、私自身がひたむきに対等に助産師と関わっていくことを心がけていきたいと思えました。対等な助産師界が出来上がれば、さらに女性にとって素晴らしいケアが提供できるのだろうなと思います。ㅤ

●互いを尊重し合うあたたかい雰囲気、少しでもいい方向に向かうようにできることをするということなど、活動している場所は違っても助産師が持つ共通のものを感じました。

●ダイレクトエントリーで助産を学べるのはとてもいいと思います。学生をリスペクトして自分の考えを言えるようなる環境を作っていくことが、今後、自分の意見を言える助産師を育てることになるのかな、と思いました。

●助産師教育で women centerd care を教えていますが、教えている「つもり」なのかもしれないと考えさせられました

●この後から自分にできることは『女性を中心にした』行動をとること。朋子さんの助産師の仕事に対する情熱がとても伝わり受け取りました。
出産ケア政策会議が目指している、制度や仕組みを変えることが必要だと改めて感じました。

●ニュージーランドでは女性・助産師・医師や、学生・教員も、みんな対等であるところが、大きな違いだと思います。助産師だけでなく産科医療に関わる医師も含めて女性(クライエント)から評価を受けるシステムが必要だと感じます。日本の医療機関でも始められることではないでしょうか?

●ニュージーランドと日本の助産教育の違いを強く感じました。上と下の関係重視の日本ですが、助産師が同士がお互いを尊重し合い学び合う姿勢、コミニュケーション取って沢山話すことが自分の今できることと思いました。ㅤ

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最後にクラーク朋子さんからの言葉を紹介させていただきます。

自信を持ってください。 この言葉は私が病院実習が終わったときにもらった言葉です。

「自信をもって。あなたは何でもできるから。」

これがズバッと一行書いてありました。

私たちはお互いに、見つめ合う。高め合う。自信もって進みましょう。



素晴らしいお話を展開してくださったクラーク朋子さんに、心から御礼申し上げます。ㅤ

出産ケア政策会議では、今後も、すべての妊産婦がLMCのケアを受けられるように、産前・出産・産後の継続ケアを保証する【LMC制度】の実現に向けて【ママのねプロジェクト】を展開していきます。ㅤ

皆様の応援を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ゲスト クラーク朋子さん (ニュージーランド LMC助産師)

北海道札幌市出身。2000年にニュージーランド渡航。自身の妊娠&出産を通じて、「継続ケア制度」に深い興味を抱き、子供の小学校入学を機会に一発奮起。Otago Polytechnicに入学。ママさん学生として年齢、人生経験も異なる同級生たちに刺激を受けながら、助産学の学位を取得。2019年に国家試験合格。2020年より、南島クイーンズタウンを拠点に開業助産師(LMC midwife)として地域の妊婦さん&ご家族をサポートしている。クイーンズタウンには、二次・三次医療を提供する病院施設はなく、産科&小児科専門医の常駐する高度医療機関は最寄りの病院でも片道2.5時間(190km)の距離。緊急時は、救急車だけではなく、ヘリコプターによる空路搬送にも同行。時に困難ともいえる状況の中、都市部の専門医&医療施設と連携し、安全なお産を迎えていただくことができるよう日々努めている。

☆ニュージーランド助産師協会・LMC助産師紹介ページ (https://findyourmidwife.co.nz/)より、 クラーク朋子さんのご紹介

https://www.findyourmidwife.co.nz/midwife/3b0c27e0-8912-44a6-834b-51581f9645a9/tomoko+clark